評判分析としての Twitter の可能性

  「tsuda」る技術が asahi.jp に掲載された同日、図らずも CrowdEye という検索エンジンが公開されました。 このサービスの最大の特徴は、Twitter を利用することで、従来よりも新鮮な情報を検索できるという点です。


 Twitter が登場してから、トレンドは固定化された情報を扱うメディアから、実世界のトピックへリーチするためのメディアとして遷移しつつあります。 Twitter が実現するトピックのライフサイクルは、実世界のトピック -> Twitter への実況 -> 実況の reuse という流れになると思われます。今後はそれを利用したマーケティングなどが可能にもなることでしょう。たとえば、Web サービスをリリースした直後に、CrowdEye を用いて評判を確かめる、といったケースがそうです。勝間和代の『読書進化論』では本は試作品のまま公開される特異な消費財であると述べられていますが、これは Web サービスにも似た傾向はあるだろうと思われます。Web サービスの開発体制は、ますます少人数に移行しています。ユーザインタビューができるリソースがない少人数体制(特に個人)の開発現場では、試作段階のサービスをローンチせざるを得ません。そうした際に、Twitter のようなストリームメディアは一役買ってくれるに違いありません。Twitter がこうした業界全体のエコシステムを支える一要素となるのは必至でしょう。


 Twitter が今後どういったニーズを満たしうるかを長い目で観察し、先手を打つのが我々ウェブ屋さんの仕事なのではないでしょうか。