推論システムにおける「妥当性」という概念

最近では,推論システム関係の文献をよく参照するので,論理学関係の言葉の使い分けがシビアになってきました.
特に,無矛盾性妥当性健全性完全性といった概念は,推論システムに求められる要件であるため,正確に把握しておく必要があります.

妥当性

妥当性とは,システム内で行われる推論そのものが妥当であることをいいます.妥当であるとは,登場する命題の真理値がどんなものでも推論が成立するということです.
妥当な推論と妥当でない推論の例は以下のとおりです.

妥当な推論 ((p=>q) and (q=>r)) => (p=>r)
妥当でない推論 (p or q) => q

前者の場合,p, q, r の真理値の組み合わせが何であっても,推論が成立します.一方で,後者の場合は,p=True, q=False という条件で矛盾が発生します(True => False という推論が行われるため).

このように,推論の妥当性を検証するには,反例の存在を調べれば良いことが分かります.これをアルゴリズムに落とし込んだものがタブロー法です.タブロー法ではあらかじめ推論が成立しないと仮定した上で,いかなる条件でも矛盾が発生することを場合分けによって確かめます.矛盾が発生しない場合は,それが反例になります.

タブロー法については,こちらの文献が詳しいので参考にしてください.

タブローの方法による論理学入門

タブローの方法による論理学入門

日付を英単語で指定する

PHP の strtotime 関数だと,日付をかなり柔軟に指定することができるみたいで.

<?
echo date("Y-m-d H:i:s", strtotime("today")); // 2010-04-07 00:00:00
echo date("Y-m-d H:i:s", strtotime("yesterday")); // 2010-04-06 00:00:00
echo date("Y-m-d H:i:s", strtotime("today -1day +2days")); // 2010-04-08 00:00:00
?>

なるほどね.

社会ネットワーク分析の用語について

安田雪著『実践ネットワーク分析』(2001)を読みました。Evernote にメモした用語だけブログにまとめます。

ソシオマトリクス
人間をノード,紐帯をエッジと見立てたネットワークの隣接行列
ブロック・モデル
サブネットワークを一つのノードにまとめたようなモデル.社会ネットワークを俯瞰的に把握するために使われる.

  • イメージ行列:行列を要素に持つ行列.コミュニティのネットワークなど
  • 縮約:ノードをまとめること.

非対称データ
ソシオ・マトリクスが対称行列にならないようなデータ(注:Twitterのフォロー関係は非対称データ,mixiのマイミク関係は対象データ).研究内容によっては,適宜対称化を行う必要がある.

  • 対称化:有向グラフを無向グラフに写像する操作.「双方向のもの以外はエッジとして認めない」「片方向のものもエッジとして認める」「平均値を取る」などのポリシーが存在する.

弱い紐帯
接触頻度・接触期間・連鎖の長さなどから,ネットワークにおいて関係が薄いと判断されるような人間関係のこと.グラノベッターによる論文「弱い紐帯の力」「転職」によって,人間は転職などの意思決定において,強い紐帯よりも弱い紐帯による情報を信頼して行動するとされる.
中心性
権力や構成人物との関わりの多さなど,その人物がネットワークにおいてどの程度中心的な役割を担っているかという指標.測地線に基づく「ボーチャムの近接性」や,固有ベクトルに基づく「ボナチッチ中心性」など.
媒介性
その人が,ネットワークにおいて,どの程度の関係を媒介しているかという指標.「すべてのノードのペアにおいて,その人を通る測地線の数」などの計算方法がある
測地線
グラフ上で,二つのノードを結ぶ最短経路.
構造同値
社会ネットワークにおいて,ラベルを付け替えても変化しないような人間同士の間に成立する関係(注:顧客に対するサービス・プロバイダーの集合など).構造同値な関係下にある人間は,社会においてアイデンティティを獲得しようとするため,競争が発生するとされる.

  • 三者戦略:競争が起こっている二社間に介入し,利益を得る戦略.

あなたが夢を叶えられないたった一つの理由

夢のようなものはぼんやりあるのに、それに対して行動が取れない――。そんなことをお悩みの方、結構いると思います。


僕もそうでした。


周囲の雑音に紛れながら、ああ、この程度で良いんだ。と妥協を繰り返す毎日。少しでも目立たないようにしよう、なるべくマジョリティになろうと努める自分。


そんな大学生活を一年も続けていると、自分の価値観も歪み、一体何をやりたかったのか、自分を見失うようになっていきました。


「夢のようなものはぼんやりあるのに、それに対して行動が取れない。」


それに気づいたときはもう大学 4 年生の 10 月上旬。大学院入学を控え、あと一歩で手遅れになるところでした。


ところが!


11 月色々不幸が相次ぎ、自己否定を繰り返した結果、僕はある一つの結論に辿り着きました。


あなたが夢を叶えられないたった一つの理由、それは・・・。


「あなたが夢を叶えられないのは、自分の願望を否定する友人がいるから。」

ハイダーのバランス理論

これは、社会心理学における認知的斉合性理論というカテゴリの一つなのですが、自己(P)、他者(O)、事象(X) という要素があったときに、これらの関係には均衡状態不均衡状態が存在し、不均衡状態においてはこれを解消する方向に力が生じるというものです。

ちょっと図で説明してみましょう。

たとえば、P 君と O さんはお付き合いしていて、二人ともクラシック(X)が大好き。これは均衡状態になります。ところが、P 君はロック(X)が好きなのに、O さんは嫌い。こうなると、不均衡が生まれます。すると、P 君はこの不均衡を解消にするために、ロックを嫌いになるか、O さんを嫌いになるかしなければなりません。

夢の話再訪

もうお分かりですね。P 君をあなたと考えましょう。X をあなたの願望、そして O を、あなたの願望を批判する友人と考えてください。

すると、この状態は、先ほどの図の左下、不均衡状態になります。したがって、あなたは願望に対して否定的になるか、友人を嫌いになるしかないのです。実体のない夢より、今目の前にいる友人を嫌いになるというのは、なかなか簡単なことではないですよね。結果、あなたは、自己を見失った状態に少しずつ陥っていくわけです。

人を嫌いになる能力

意識して人を嫌いになるというのは、なかなか簡単ではありません。あなたのネガティブな感情が態度として表出し、それが例えばサークルなどの内集団(社会学の用語で、内輪のコミュニティのこと)であればあるほど、あなた自身の不利益として返ってくるからです(返報性)。


僕は基本的に人が大好きで、誰に対してもポジティブな感情を持っていたのですが、最近は、それではいけないと思うようになりました。


もし可能であれば、そのようなサークルからは思い切って抜けてみることをお勧めします。もし不可能であれば、そのサークルの中で、同じ志を持った人達と仲良くするようにすると良いと思います。みみっちいようですが、それが結果的にあなたの願望の保全に繋がります。


この考えは、インターンシップや研究室選びなど、キャリア形成に関わる意識決定にも使うことができます。これから研究室を探す 3 年生は、研究室のメンバーを良く観察して、自分の持ちたい研究テーマに対して否定的なことを言いそうな人達であれば、そこはまずやめた方が良いです僕はそれで、某 I 研究室を諦めました)。



まとめ 夢を叶えるには、まず自分の願望を頭ごなしに否定するゴミ人間を片っ端から嫌っておくことが必要

サークルや文化祭の話し合いで使える「disらない技術」




大学生になると、サークルや文化祭などで、話し合いをする機会が意外と増えますよね。ところが、中学高校大学と、学校いうのは、勉強は教えてくれても、議論の仕方というのは教えてくれません。皆さんのサークルでも意外と、我流で編み出した方法で、手探りな議論をしていることがほとんどではないでしょうか。


そこで、私が今の研究室やネイキッドテクノロジーで教わった話し合いの技術を、皆さんにちょっとだけお伝えしたいと思います。


これさえ覚えれば、「どうして周りは俺の言うことを聞いてくれないんだろう・・・」とお嘆きのあなたでも、議論の力がグッと上がり、周囲からの印象もがらりと変わること間違いありません。


内容は、とても簡単です。発言する前に、次の2つを必ず念頭に置くようにすれば良いだけです。

代案なき批判はしない


話し合いの初心者が最初にやってしまいがちなミスが、自分が優位に立ちたいばかり、代案もないのにdisってしまうというものです。次の例を見てみましょう。

A「今度の出し物、お化け屋敷でいいよね!」
B「うん、去年もやったし、何とかできるんじゃないかな・・」
あなた「えー、なんかマンネリだなあ。他のないの?」

これじゃ駄目ですね。こんな言い方では、「ただお前がお化け屋敷嫌いなだけだろ」と思われかねません。「他のないの?」なんて言われても、他に思いつかないから話し合いがまとまろうとしているわけです。


もし、あなたにちゃんとした考えがあるのであれば、こういう風に言い方を改めてみます。

A「今度の出し物、お化け屋敷でいいよね!」
B「うん、去年もやったし、何とかできるんじゃないかな・・」
あなた「そう?でも今年は去年より人数が多いから、お化け屋敷よりはもっと色々できると思うよ。たとえば、うーん、『お化け喫茶』とかはどうかな。

これであれば、周囲はあなたの案に意見すればいいだけですから、より自然に話し合いの幅を広げることができますよね。また、あなたが提案した新しい案に周囲の関心を引き付けることで、心証を損なうことなく第一案からベクトルを遠ざけることができます。


しない理由のないことはやらせる

A「今度の出し物、お化け屋敷でいいよね!」
B「えー、なんかマンネリだなあ。他のないの?」

今度は逆のパターンです。大学生のサークルではこのように、声の大きい人が意見を片っ端からdisっていくことで、話し合いがまとまらなくなるというケースが多発します。こういった場合は、

A「今度の出し物、お化け屋敷でいいよね!」
B「えー、なんかマンネリだなあ。他のないの?」
あなた「ごめん、多分僕が議論についていけてないだけだと思うんだけど・・、お化け屋敷って、やらない理由ってなんだっけ?

という風に聞くことで、誰の心証も損なうことなく、話し合いを正しい軌道に戻すことができます。


いかがでしたか?良く勘違いされがちですが、議論というのは、勝つことが目的ではなく、正しい意思決定を行うことが目的です。ですから、意見をdisってその場で優位に立とうと思うことは、周りから見て害にしかなりません。あなたの意見が本当に組織にとってプラスになるのか、適度に空気を読みつつ、発言の前には十分な吟味を行うよう心がけましょう。Have a nice discussion!

名刺からお越し下さった方へ

今回の資料はこちらにアップしておきましたので、ぜひご覧くださいませませ。
ライバルサービスを出し抜く「情報収集」のススメ

Special Thanks

今回のプレゼン資料作成に関しまして、お世話になった方々のお名前を記載いたします。