十進BASIC の話

アルゴリズムの研究をしたいのだけれども、C言語まで大掛かりにしたくない。そんなときには、BASICという言語が良く使われるのは有名な事実である。このBASIC、PC-98 時代の頃には比較的ありふれていたが、Windows 時代になると開発ツールがめっきり減ってしまった。
その生き残りとしては、

  • (仮称)十進BASIC
  • True BASIC
  • N88互換BASIC

などが挙げられるが、私は(仮称)十進BASIC(以下、十進BASIC)を比較的使うことが多い。十進BASIC は、JIS で規定されている Full BASIC に準拠して作られた開発ツールである。
この Full BASIC は、JIS X 3003-1993 で規定されているとヘルプに載っていたが、資料が手元になかったので、今日、図書館の JIS 棚から引っ張り出してコピーを行った。コピーはもちろん備え付けのコピー機で行ったが、白黒コピーは10[円/枚] であったので、262ページ近いその JIS 本を全てコピーするのには、1,000円近いコストがかかった。
この資料と十進BASICの公式サイトなどを見比べてみると、白石さんがプログラムにこめた微妙な遊び心が見えてきて楽しい。例えば、JIS Full BASIC では DLL の利用に関しては特に規定されていないが、そうすると Windows API が利用できずに寂しいので、十進BASIC には DLL を動的ロードする assign という機能語がある。ヘルプファイルには載っていない機能語であるが、こういった白石さんの細かい遊び心があるからこそ、十進BASIC は不朽なのだなという印象を受けた。

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