1週間という単位を、一体誰が考え出したかはわからないが、なんとも便利な単位であると思った。やはり7日が一番なのだ。6日でも、8日でもあってはいけない。それは我々の側が、その単位に適応しているからだと考えるほうが自然なのかもしれないが、やはりこの錯覚は気持ちが良くてならない。
そもそも、日付を表すときは yy年mm月dd日 であって、yy年mm月ww週ee曜日 などという言い回しは決してしないから、曜日という単位は尺度上は蛇足なのである。しかしながら、日付を区切る単位が日や月のみであったら、非常に不便なのである。日では短すぎるし、月では長すぎる。曜日といううまく―かつ厳密に―調整された単位があるからこそ、我々は仕事や日常生活を、秩序立てて送ることを可能としているのである。
日曜日の存在も忘れてはならない。本来はキリスト教なのであるが、定期的に適度な休みを取ることは、神のいない仕事の進め具合に当たっても非常に重要な考え方である。それを1週間の中に埋め込むことによって、理由付けの出来る休みの作成を実現している。
例えば、もし、長いスパンでの作業を強いられた場合は、それを1週間で割り算し、各々にノルマを割り当てるのが効率の良い考え方である。このように、1週間という漠然とした時間の単位が、非常に抽象的な効率化に一役買っていると言えよう。