インターネット安全活用術

インターネット安全活用術 (岩波新書)

インターネット安全活用術 (岩波新書)

図書館にある新刊の棚から適当に抜き出した本だったのだが、なかなか読み応えがあった。今回岩波新書に初めて手を出したのだが、やはり本場の味は一味違った。多少PCをかじったことがある人なら誰でも読めるような第1章。メールの仕組み、検索エンジンの仕組み、まさに常識ともいえる内容が綴られている。しかし、ここでリラックス気分を保ちながら、章は、専門的知識満載の後半へと、徐々に駒を進めていくわけである。そして気づけば自分もインターネットの知識がぴったり身についている。こうした筆の力はまさにマジシャンのようであった。
著者の石田晴久氏は、日本のインターネットの先駆けともいわれる人物で、さまざまなインターネット機関の代表者も任されていたようである。それについては今回読んだ本の中でもほんの少し言及されているが、そこに書かれた文からは多少の恥じらいも感じられ、なんともお茶目であった。